施術案内 〜顔のしわのお悩み〜

どうしても避けられない重力や遺伝子の関係、さらには紫外線やアルコールの摂取・喫煙などから、顔はフレッシュさを失い老けていきます。若返りのための施術には、小ジワなど皮膚に対する処置も大切ですが、その中核となる手術はフェイスリフト手術です。ご希望に合わせていろいろな方法が組み合わされ、あなたの治療が計画されていきます。

ボトックス

ボトックスはアメリカ・アラガン社のボツリヌス毒素の製品に対する商品名です。
世界的には他にも数社同様の効能の薬剤を販売していますが、あまりにもボトックスという言葉が有名になったために、他の全ての薬剤の治療においてもボトックス療法と呼ばれてしまっているのが現状だと思います。
この薬は筋肉に直接注射することにより、筋肉を動かす運動神経の最終末において筋肉を収縮するために産生されるアセチルコリンという物質の働きを阻止する働きをもっています。したがって、この注射をした部位の筋肉は、言わば麻痺の状態に陥ると思ってください。
この薬剤の効能効果は古くから知られているところで顔面痙攣や、痙性斜頚あるいは反回神経麻痺による嗄声の治療などに古くから用いられてきた薬剤です。
そしてこの筋肉を麻痺させる効果を表情筋に応用したものがボトックスによる表情ジワの治療ということになります。
この薬の効果は極めてきれのよいもので、細い針で目的とする筋肉に薬を注射すると、3日以内には効果が現れ、少なくとも2ヶ月、長ければ半年にわたって筋肉の収縮を弱めます。この薬は、額を横走するシワや眉間のシワ、カラスの足跡と呼ばれる目の外側にできるシワなどの表情ジワに効果があり、表情ジワをつくる表情筋を麻痺させることにより、シワが消失することになります。
実際の治療においては、とても細い針を用いてごく小量のボツリヌス毒素を注射するだけですので、大変お手軽な表情ジワに対する治療法ということになるでしょう。
ただし、この薬は効果が非常に高い反面、注射する部位や量が不適切であると、顔が左右非対称になったり、釣り上がり気味の眉毛になってしまうなど、期待していないことが起こることがあります。そういった意味でも、顔の表情の筋肉や皮膚の状態をしっかりと診察し、医師と一緒に最適の注射ポイントを見つけ出して行く必要があります。
なお、ボトックス療法は“ボツリヌス菌”という “菌”を注射すると誤解されている場合がありますが、それは間違いです。実際は菌が産生するタンパク質を極微量注射するもので、菌自体を注射するわけではありません。ですので、決して体内で菌が増殖して悪さを働くような事にはなりません。
そしてこれは日本における特殊な事情なのですが、これまで日本国内ではボトックスをシワの治療に用いることは正式には認可されておらず、医師による個人輸入品が使われていました。しかしながら、2009年1月に、厚生労働省より「65歳未満の成人に対する眉間の表情ジワ」への使用が認可され、2009年2月にグラクソ・スミスクライン(株)という製薬会社から「ボトックスビスタ R」という製品名で発売されました。ボトックスは本来、品質管理の難しい医薬品ですし、まったくの模倣品や中国製や韓国製の製品も出回っています。
こうしたなかで、日本でもボトックスビスタ Rが発売されたことにより、品質の保証された製剤を入手できるようになりました。
当院においてはこの「ボトックスビスタ R」を使用しています。 最後にこの方法によってシワが消えているということはその部分の表情筋が麻痺しているということですから、あなたにとってはある種の表情はこの薬が有効に作用している間作り出すことはできません。